病院経営の税金について

病院経営にかかる開業前に支払った費用の取扱い、開業にかかる税務についての届出、開業後にかかる税金や会計、資産購入時の経理方法など、病院経営の税金について掲載いたします。

病院経営の税金について

開業前に支払った費用の取扱い

開業に向けての打ち合せ費用、交通費やお茶代、医院建設のために前もって借りている土地の賃借料、様々な消耗品の購入から医院が開業するまでにも、いろいろな支出があります。これらの支出も内容に応じて開業後に経費として取り扱われます。

これらの費用も領収書など支出した事実が確認できる資料がなければ、経費にはなりません。

  1. 開業準備のための領収書も保存しておきましょう
  2. 領収書には、何のために遣ったか記録を残しておきましょう

開業にかかる税務についての届出

開業すると税務署に開業の届出書、青色申告の届出、給与支払事業所の届出・・・他様々な届出書の提出をしなければなりません。

勤務医の頃に複数の病院から給与の支給があった先生は給与所得の合算の確定申告のご経験がおありだと思いますが、開業されると事業所得の申告になります。

事業所得の申告には白色申告と青色申告がありますが、決算後の利益からの65万円の特別控除や、奥様への給与を経費として取り扱うことができるのは青色申告の場合です。また、青色申告には白色申告にはない特別控除や引当金、事業上の損失の繰越…など、有利な点がいくつかあります。

初年度から青色申告を行うには個人の場合、業務を開始した日から2ケ月以内に税務署に「青色申告承認申請書」を提出します。

ただし、不動産所得を申告していた先生は開業の年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。

  1. 税務署への青色申告の届出は2ケ月以内
  2. 不動産所得のある先生は開業の年の3月15日
  3. 減価償却の届出など、2ケ月経過後にも提出できる書類もあるので、注意が必要

雇用主としての届出

勤務医であった頃は給料を貰う側でした。今度は給料を支払う側となります。

社会保険関係の届出、徴収した従業員さんの源泉所得税の納付の手続き…給与を支払うまでに必要な届出があります。また、従業員さんから集めなければならない書類もあります。

開業後にかかる税金

所得税、住民税、固定資産税…勤務医の頃と変わらない税金もあれば、新たに発生する税金もあります。払う税金の金額も大きく変わってきます。

不動産取得税は土地や建物を取得した時に支払う税金です。新たに取得した医院の土地・建物には不動産取得税が課税されます。居住用不動産を取得しても不動産取得税は課税されるのですが、軽減措置があるため課税の重税感はあまりなかったかもしれません。医院の土地・建物は事業用であるため軽減措置がなく固定資産税評価額に対し1.4 %の税金が課税されます。

固定資産税も不動産取得税と同様に事業用の不動産については軽減措置がありません。
また、事業用の動産〔器具備品、構築物…など〕に対して、償却資産税が固定資産税と合わせて課税されてきます。

開業後の会計

窓口入金、経費の支払い…日々現金が動いていきます。常に入金額と出金額、現金残高を確認し、引き継ぎをしていくことは職員間の人間関係を築く上で大切なことです。

「窓口の入金金額と窓口一部負担金、自由診療の記録の数字とは一致していますか?」

「領収書の記録と実際の出金額とは一致していますか?」一致しない原因は何ですか?

これを日々記録するのが、基本です。簡単なことですが、日々の業務が始まるとついつい後回しになりがち、日にちが過ぎると忘れてしまうことも…相互確認をしながら日々の習慣にしていきましょう。

資産購入時の経理方法の有利な選択は?

資産を購入した時、その取得金額によって科目や取り扱いが異なります。

大別すると以下の表のようになりますが、医院の経営状態によって選択の基準は異なってきます。

10万円未満 10万円以上
20万円未満
20万円以上
30万円未満
30万円以上
消耗品費 一度に経費処理 × × ×
一括償却資産 1/3ずつ経費処理 × ×
少額減価償却資産 一度に経費処理できるが
償却資産税がかかる
×
減価償却資産 耐用年数に応じて経費処理
償却資産税がかかる

医院・医療法人の税務・会計、労務 安心安全な医療経営に向けて

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